都内のミニバスチームでキッズヨガのレッスンを行いました。
身長がぐんと伸びる高学年になるとケガをしがちです。
ハードな練習後にケアしないで筋肉を硬くなったままにしておくと、骨の成長に筋肉がついていけません。
なかでもひざのケガは特に目立つようです。
子供たちの「自分のカラダを大切にしてほしい」「ストレッチをやる重要性をきちんと知ってほしい」というお母さんたちの声をきっかけに生まれたヨガレッスンでした。
ヨガはアスリートのトレーニングの一環としても注目を集めていますよね。
サッカーの長友選手に野球のイチロー選手、テニスの錦織選手などもヨガやめい想を取り入れています。NBAの選手もそうですね。
バスケは動きもハードでケガをしやすいスポーツです。
しなやかなカラダづくりのための柔軟性や関節の可動域を上げること、負担がかかりやすいひざ周りからつながっている筋力のアップなどが大切になってきます。
ジャンプしながらの体重移動では身体の軸の使い方や、指先まで繊細にコントロールする力加減や意識なども必要になります。
足腰の強さやボディコンタクトにも負けないような土台も欠かせません。
(書き留めていると改めて思いますが、バスケには他にもさまざまな要素が必要です。そんな難しいスポーツを低学年のうちから彼らは頑張っています。本当にすごいなと思います)
そしてどのスポーツでも共通して言えることですが、何より大事なのがメンタルの強さではないでしょうか。
メンタルの強さとなると、「ガッツがある」とか「根性」とかそんな言葉が思い浮かびます。
昔ながらの体育会系のチームでは、「悔しさをバネにして跳ね返す精神力」といったイメージです。
負けそうな気持ちを「ガッツ」に変えるためには方法があります。
それはまず、自分の今の状態やココロに気がつくことです。
「もうダメだ」「自信がない」という心境になるのは誰でもあります。
そんな「もうダメだ」という感情に飲み込まれないための最初の一歩は、焦っていたり、不安になっていたりする今の気持ちを認識することです。
今の気持ちに気づいたら、後悔(過去)や心配(未来)でフワフワ浮いてしまっている意識をカラダに引き戻し、「今この瞬間」(現在)に据える作業ができます。
そのために必要なのが、例えば「呼吸に意識を向けること」です。
落ち着いたら、一歩引いて周囲を見て、「自分はできる」ということを思い出します。
そう、本当はダメなんかじゃないんです。
普段からたくさん頑張って練習しているんです。
まずは「気づき」です。
試合中などは意識を「今この瞬間」にとどめることでリラックス、集中が促され、「ゾーン」に入っていくことができます。
ここでも通常のヨガのレッスンと結局は土台は同じで、自分のココロとカラダに近づいて、仲良くなることをまずは大切にします。
自分を追い込んで否定することが続いてしまうとココロが疲れてしまいます。
自分に対する優しい言葉がけから始めるといいですね!
するとチームメイトにも思いやりのココロが生まれてきます。
ケガの予防や悪化防止のためにも、自分のカラダもいたわってもらいたいと思います。
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この日は人体絵本を使ってひざ周りの骨や筋肉、ひざからつながってる筋肉を見せて、ケアすべき部分やなぜケアが必要なのかを説明しました。
それに休息や睡眠の大切さも伝えました。
筋肉の組織の回復には栄養をとってしっかりと寝ることが大事です。
さらには、ここは皆さんのイメージしやすいところだと思いますが、体幹や柔軟性、関節の可動域をあげる必要性、ケガ予防やパフォーマンスアップに役立つヨガのポーズに、それから試合前や試合中にココロを落ち着けるためにできるヨガの呼吸法をいくつかとともに、「今ここ」への意識の向け方もみんなで練習しました。
やはり「海の呼吸」はすっきりするようです。
保護者の皆さんにもお伝えしたかった内容なので盛りだくさんなヨガレッスンになりましたが、何か一つでもいいので、子供たちのココロに引っかかっていたらいいなと思います。
一度ではなかなか子供たちに定着しないかもしれません。
何度でも繰り返しお伝えできる機会があればと思います。
キッズアスリート向けのプログラムにアレンジするにあたり、相談にのってくださったキッズヨガ仲間や先輩に感謝です。
企画してくださった保護者の方々や、見守りやお手伝いに来てくださった保護者の皆さま、ありがとうございました!